デジタル一眼カメラα[Eマウント]用超望遠ズームレンズ レビュー
初めに
■超望遠レンズを購入/使用するのは初めてです。
■他の超望遠レンズとの比較はできません。
■初心者でも使えるか?というレビューでしかありません→初心者でも使えます。
■使用しているカメラは下記になります。
- Sony α7S II ILCE-7SM2, 35mmフルサイズ / 1210万画素 (画像左2台)
- Sony α6400 ILCE-6400, APS-Cフォーマット / 2420万画素
※α7S IIはすでに生産終了している機種です。
※α6400は2025年5月現在、販売されている機種の中で2番目に安い機種です。
※カメラ側の性能によりオートフォーカスなどの性能が十分発揮されていない可能性もあります、ご了承ください。

価格/重量/寸法
■価格:税込368,280円(ソニーストア/My Sony登録顧客参考価格)
■質量:2475g
■外形寸法(ソニー公表値):119.8mm x 346mm
※キャップ/フードを取り付けていない寸法
■外形寸法(Frキャップ/Rrキャップ取付時/フード無):119.8mm x 368mm
■外形寸法(長さ,カメラボディα7S II取付時):407mm
■フード直径:144mm
■カメラバッグに入れる為の参考サイズ:
144mm x 144mm x 368mm
■ソニー公表値以外の数値は正確ではありません。

■以下は野鳥を撮影してみた感想ですが野鳥撮影自体ほぼ初めてですので「レンズのレビュー」兼「初めての本格野鳥撮影レビュー」です。
■丸い写真はφ1200ピクセルでトリミング、四角い写真(解説用画像は除く)は900 x 600ピクセルに縮小、
■ファイル容量削減のため共にJPG→WEBPに変換(画質を90%に設定)
①シジュウカラ

いまいちピントが合わない

縮小画像、焦点距離:35mm判換算値600mm


縮小画像、焦点距離:35mm判換算値750mm
■4/28初撮影、1羽目
■カメラ:Sony α6400 ILCE-6400
■センサーフォーマット:APS-C
■画素数:2420万画素
■他の超望遠レンズを使っていた方なら「予想より軽い」と思えるのかもしれませんが今まで使っていたFE 24-240mm(780g)の3倍以上の重量なのでやはり重いと感じます。
■撮影時、このシジュウカラは私の周りをぐるぐると弄ぶように飛び回ってくれました。大変腕が疲れます、野鳥の洗礼?
■ピントが合わないのはレンズの問題ではなく腕のせいです。
■標準レンズなら初めて撮った夕焼けが思いの他きれいだったりしますが超望遠レンズではある程度慣れないと思い通りには撮れないようです。
②オシドリ


縮小画像、焦点距離:35mm判換算値1005mm
■4/28 2羽目
■カメラ:Sony α6400 ILCE-6400
■センサーフォーマット:APS-C
■画素数:2420万画素
■のんびり泳いでいましたが植物の隙間から覗き込んでの撮影だった為、撮影するタイミングは少なく余裕はありませんでした。今回もいまいちピントが合わない…
■手前の植物にピントが合ってしまい撮影しづらい。フォーカスレンジ切り替えスイッチを「∞-8m」にすれば手前の植物にピントが合う事もなかったかと思いますがそこまで気が付かず。
フォーカスレンジ(Focus Range / AF range)切り替えスイッチ
- FULL:初期設定、フルレンジ
- 10m-NEAR:近場用、10m以下に焦点が合う
- ∞-8m:遠距離用、8m以上に焦点が合う

③アカゲラ


縮小画像、焦点距離:578mm
■4/28 3羽目
■カメラ:Sony α7S II ILCE-7SM2
■センサーフォーマット:35mmフルサイズ
■画素数:1210万画素
■焦点距離578mm。もっと拡大したかったのですが逃げられる前に取り合えず1枚撮影したところで逃げられました。
■焦点を合わせるのに時間がかかりました。このアカゲラは飛んできて木に止まったから見つけることができましたが、初めから木に止まっていたら見つけることもできなかったように思います。人間の目で見つけにくい物はオートフォーカスも難しい。
■画面に占めるアカゲラの面積が小さく、オートフォーカスではアカゲラにピントが合わない。
■焦点距離を大きくすればアカゲラにピントが合いやすくなるはずですが、ファインダーからはアカゲラが見つけられなくなる。
④カケス


縮小画像、焦点距離:434mm
■4/28 4羽目
■カメラ:Sony α7S II ILCE-7SM2
■センサーフォーマット:35mmフルサイズ
■画素数:1210万画素
■こちらも1枚撮影しただけで逃げられる。
■[APS-C/Super 35mm]設定をカスタムキーに割り当てておけば短時間で画角を変更でき野鳥の面積の占める割合を大きくできますが、
α7S IIではカスタムキーに[APS-C/Super 35mm]設定を割り当てる事はできないようです。
※時間に余裕があるなら[APS-C/Super 35mm]ではなくズームで拡大したほうが画質は良い。
限界(800mm)までズームしても野鳥の占める面積が小さいならさらに[APS-C/Super 35mm]を使用。
※[APS-C/Super 35mm] = [APS-C S35撮影]
APS-C/Super 35mmとズームの違い
【APS-C/Super 35mm】
= カット(クロップ)

【Zoom】
= 拡大

⑤ヒヨドリ


縮小画像、焦点距離:35mm判換算値1200mm
4/30 5羽目
■カメラ:Sony α6400 ILCE-6400
■センサーフォーマット:APS-C
■画素数:2420万画素
■ヒヨドリは大きく、じっとしてくれていたので撮影はしやすかった。
■焦点距離を最大にして撮影できピントも合いやすい状態でしたがヒヨドリがやや左にズレる。
■(野鳥が真ん中に行かないのは腕力の問題ですので焼け石に水ですが)ファインダーにグリッドラインを表示すると少しは良くなる、でしょうか?
⑥オオルリ


縮小画像、焦点距離:35mm判換算値1200mm
■4/30 6羽目
■カメラ:Sony α6400 ILCE-6400
■センサーフォーマット:APS-C
■画素数:2420万画素
■ヒヨドリとは異なりオオルリはまたぐるぐると飛び回る。
■焦点距離は最大にできましたが角度調整が難しいです。10m以上離れた所にいるスズメより少し大きい程度の鳥を撮影しているので角度が少しズレただけでもフレームからはみ出ます。丁度良い角度で腕を固定すること自体が難しかった。オオルリを真ん中よりやや右にしたほうが絵としては良いのですが、そこまでの余裕はありませんでした。
■うまい人が撮った写真と比べると羽毛がはっきりとは映っていないようですが腕の問題でしょうか?カメラの画素数や性能の問題でしょうか?
⑦マガモ



縮小画像、焦点距離:35mm判換算値882mm
■4/30 7羽目
■カメラ:Sony α6400 ILCE-6400
■センサーフォーマット:APS-C
■画素数:2420万画素
■水面と雄の顔が同系色の緑の為か雌にピントが合っています。ファインダー越しでは気づきませんでした。
■二匹の距離はたった30~50cm程度に見えますが、想像以上に雄の顔はボケています(絞り値:f/7.1)。
■圧縮効果の為2匹の距離が近いように見えますが実際には50cmよりかなり離れていたのでしょうか?
【圧縮効果】
望遠レンズで撮影すると、近くにある被写体と背景の遠い位置にある被写体の距離が圧縮されたように近づいて見えます。
引用:[望遠レンズ]SONY(最終閲覧日:2025/5/17)リンク
⑧ホオジロ


縮小画像、焦点距離:35mm判換算値783mm
■4/30 8羽目
■カメラ:Sony α6400 ILCE-6400
■センサーフォーマット:APS-C
■画素数:2420万画素
■この鳥もまた私の周りをぐるぐる回ってくれました。大変腕が疲れます。
■ピントが合わせずらい環境でしたがようやく羽毛まではっきり写っている写真がとれました、ある程度なれは必要かもしれません。
使用後の感想
FE 400-800mmを使用した感想
■三脚は一切使いませんでしたがそれなりに撮影できる印象です。
■オートフォーカスでは画角内の野鳥の比率が小さいと野鳥にはピントが合わない。
逆に焦点距離を大きくすればピントが合いやすくなるはずですが野鳥を見つけられない。
理屈では分かっていましたが想像以上に手こずりました。
■色々な機能を使いこなす事によって撮影がかなり楽になると感じました。
■ソニーストアのオーナーレビューでは「ピントが合わない」等のネガティブなレビューも複数あったのでしばらくは買うのをためらっていましたが全くの杞憂でした。
■世界中のプロカメラマンが既にレビューをしていてピントが合わないはずがない事は分かっていましたが、素人には使いこなせない為ピントが合いにくいのでは?という不安がありました。
使ってみた感想としては「一般的なズームレンズよりはピントが合わせずらい」+「重いので慣れるまでは構えながらズームリングを回すのが大変」というレベルです。

コゲラ:ズームレンズFE 24-240mmで撮影
望遠レンズが欲しいと思ったきっかけの鳥
野鳥撮影の感想
■野鳥が一瞬で飛び去ってしまうのは寂しいですが、その反対に自分の周りをぐるぐる飛び回る野鳥も多いようです(なわばりに入ってきた厄介者として監視されているのでしょうか?)。
■拷問のように腕を鍛えてくれます。三脚なんて役には立たないと感じました。
■三脚を使って撮影している方は待ち伏せして撮影しているのでしょうか?
待つ事ができない私は腕を鍛えるしかなさそうです。
■今回野鳥撮影をしたのは2日でしたが思っていた以上にカラフルな野鳥に出会えました。
■オシドリ・アカゲラ・カケス・オオルリ、どれも初めて見ました。
意識していないと気付かないだけで野鳥は身近にたくさんいるのだと感じました。
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